カテゴリ: 日記
日付: 2026年10月4日


先に理由を書いておく

今回、ソフトバンク光からahamo光に乗り換えた。理由はひとつで、IPv6でネットにつなぎたかったからだ。ソフトバンク光では、私の環境だとIPv6が使えず、昔ながらのPPPoE接続でIPv4につなぐ形でしか使えなかった。ahamo光なら、対応しているルーターがあれば、OCNバーチャルコネクトという方式で、IPv6を使った高速な接続ができる。それが決め手になった。

乗り換えの途中で、工事日にネットが使えなくなって苦労した話は、前の記事に書いた。今回は、そもそもなぜ乗り換えようと思ったのか、という部分を整理しておきたい。


ソフトバンク光では、昔ながらの接続しか使えなかった

ソフトバンク光を使っていた頃、私の接続方式は、PPPoEのIPv4だけだった。いわゆる旧来の接続方式で、夜になると遅くなりやすい、という話をよく聞くものだ。実際に使っていても、速度に不満を感じる場面が少なくなかった。

ソフトバンク光にも、IPv6を使った高速な接続方式はある。「IPv6高速ハイブリッド」という名前で提供されているのだが、これを使うには、ソフトバンクが用意している専用の機器が必要になる。持っているルーターがあるから大丈夫だろう、と思っていたのだが、そう簡単にはいかなかった。


光BBユニットが必要、という仕様がしんどかった

調べてみると、ソフトバンク光でIPv6高速ハイブリッドを使うには、「光BBユニット」という機器を、別に用意しなければならないらしい。私の理解では、購入するか、レンタルするかのどちらかが必要になる。つまり、自分で好きなルーターを選んで、それをそのままつなぐだけでは、速いほうの接続は使えないということだ。

すでに自分のルーターを持っているのに、そのうえでさらに専用機器を追加するのは、正直なところ、かなり不便な仕様だと感じた。機器が増えるぶん、置き場所も増えるし、設定もややこしくなる。自分の使い方では、納得しにくい部分だった。ルーターだけで完結するほうが、見た目もすっきりするし、故障した時にどこが原因なのかも切り分けやすい。そう考えると、機器をできるだけ増やしたくない、という気持ちが強くなっていった。


ahamo光は、ルーターだけでIPv6につながる

一方で、ahamo光は、OCNバーチャルコネクトを使うので、対応しているルーターさえあれば、専用の機器を追加せずにIPv6で通信できる。自分で選んだルーターをそのまま活かせるのが、いちばんの魅力だった。設定も、ルーター側でOCNバーチャルコネクトを選ぶだけで済むはずだ。

もちろん、乗り換えの途中では、工事日にネットがつながらなくなるなど、予想外のことも起きた。それでも、切り替えが終われば、IPv6でつながるという目的は果たせるので、今はそのときを待っている状況だ。実際に開通したら、速度がどれくらい変わったのかも、あらためて書いてみたい。


メモ:ソフトバンク光に戻すときはBBユニットが要る

将来、もしまたソフトバンク光に切り替えることがあれば、光BBユニットが必要になる、という点は忘れないようにしておきたい。ソフトバンク光は、ルーターだけでは速い接続にならない。ここを知らないまま契約すると、また今回と同じようにがっかりしてしまうからだ。

これから光回線を選ぶ人にも、同じことが言える。料金や特典だけでなく、「どうすればIPv6でつながるのか」「専用の機器が必要なのか」も、契約前に確認しておいたほうがいい。


【コラム】PPPoE・IPoE・IPv4・IPv6の関係を、素人向けに整理する

今回の乗り換えの理由になった言葉は、正直、ややこしい。私も最初は、どれがどれの話なのか分からなくなった。調べてみて分かったのは、この4つは同じ種類の言葉ではなく、2つのグループに分かれている、ということだ。

ひとつ目のグループは、IPv4とIPv6だ。これは、ネット上の「住所の書き方」の違いだと考えると分かりやすい。インターネットにつながっている機器には、それぞれ住所のような番号が割り振られていて、その番号の形式が2種類ある。IPv4は昔からある形式で、全部で約43億個しか番号を作れない。世の中の機器が増えすぎて、数が足りなくなってきた。そこで作られたのがIPv6で、こちらは桁違いに多くの番号を作れるので、住所が足りなくなる心配がほとんどない。

ふたつ目のグループは、PPPoEとIPoEだ。こちらは、ネットへの「入口の通り方」の違いにあたる。家からインターネットへ出るときに、事業者の設備を通る必要があるのだが、その通り方が2種類ある。PPPoEは、入口でIDとパスワードによる確認を受けてから通る方式で、昔から使われてきた。ただ、この確認をする設備が、みんなで共用の混雑しやすい入口になりがちで、夜に利用者が集中すると、渋滞して遅くなることがある、と説明されていた。

IPoEは、その確認の手続きを挟まず、別の専用の入口からネットに出る方式だ。共用の渋滞した入口を通らずに済むので、比較的混雑の影響を受けにくく、速くなりやすいとされている。

この2つのグループの関係を、高速道路にたとえてみる。IPv4やIPv6は「住所の書き方」で、PPPoEやIPoEは「どの料金所を通るか」だ。昔ながらの接続は、「古い住所の書き方(IPv4)で、みんなが並ぶ混雑した料金所(PPPoE)を通る」という組み合わせだった。新しい接続は、「新しい住所の書き方(IPv6)で、専用の空いた料金所(IPoE)を通る」という組み合わせになる。実際には、この組み合わせで使われることが多いので、「IPoE=IPv6」と、ひとまとめに説明されることもあるようだ。

ここで気になるのが、世の中のサイトの中には、まだIPv4でしか見られないものも残っている、という点だ。新しい料金所を通ると、そうしたサイトが見られなくなるのか、と心配になる。この問題を解決するために、IPoEには、IPv4の通信をIPv6の仕組みの上に載せて運ぶ方法が用意されている。OCNバーチャルコネクトは、その一種として紹介されていた。つまり、新しい入口を通りながらでも、古い住所のサイトにもちゃんとつながるように作られている、ということだ。

ソフトバンク光の私の環境は、古い住所の書き方で、混雑した料金所を通る組み合わせだけだった。速くするには、専用の入口を使えるようにする機器が必要で、それが光BBユニットだったのだと理解している。一方、ahamo光は、対応するルーターさえあれば、その専用の入口を使える。この違いが、今回の乗り換えの大きな理由だ。

とはいえ、実際の速度は、時間帯や住んでいる地域、建物の設備、ルーターの性能によっても大きく変わる。IPoEにすれば必ず速くなる、というわけではないので、期待しすぎないようにしたい。開通したら、乗り換え前後で速度を測って、比べてみようと思っている。